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LTspiceでOPアンプの特性を調べてみる(1)ヘッドホン・アンプを想定

実用になるOPアンプOPA1622によるヘッドホン・アンプ

 LTspiceの入門の入門ではLTspiceの基本的な操作を行ってみました。今回からのシリーズではOPアンプの使い方について、LTspiceで動作確認を行いながら調べます。併せてブレッドボードの実際の回路でその動作の確認も行います。

手元にあるOPアンプ
 8ピンDIPの次に示すOPアンプが手元にあります。LT1115は低ノイズ、低ひずみ率のオーディオ用のOPアンプです。LT1167は抵抗1本で増幅率がプログラムできる計装OPアンプとも呼ばれるインスツルメンテーション・アンプです。LT1360は高スルーレートのOPアンプです。いずれもリニアテクノロジー社のOPアンプでLTspiceにシミュレーションのモデルが用意されています。

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高性能オーディオ用のOPアンプ
 OPA1622は最大150mWの高出力で10mW出力時に-135dBの低ひずみ率で低ノイズのTIの高性能OPアンプです。秋月電子通商から通常の8ピンDIPの2回路をモジュール化したキットが単価700円で販売されています(2016年4月現在)。
 TIの製品ですがPSpiceのシミュレーションモデルが用意されています。キットは次に示すように8ピンDIPモジュールにOPA1622を実装した基板と8ピン分の足がセットされています。

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モジュールに足をはんだ付けする
 足のはんだ付けは、次に示すようにブレッドボードに足を差し込み固定して行います。

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 平らな足の差し込む向きは次に示すように通常のDIPのICと同じになるようにします。

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 次に示すように足の上にモジュールを乗せはんだ付けします。

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 対角線上の2点をはんだ付けした後、モジュールに足が垂直についているかなどの確認を行います。

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 チェックして、問題なければ残りのピンのはんだ付けを行います。はんだ付けが完了すると次に示すようにモジュールが完成します。

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 丸ピンの足でないので不必要にさわると曲がってしまうので導電性のスポンジに差し込んで保存しています。

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一般的なヘッドホン・アンプ
 このシリーズでは、次に示す一般的なヘッドホン・アンプを構成する個々のパーツの役割をLTspiceで確認しながら検討していきます。併せてブレッドボードにテスト回路を組み動作確認も行います。

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 現在のところ、テスト信号はPCから出力し、動作確認はテクトロニクスのオシロスコープTDS200-4Bで行う予定です。

(2016/4/30 V1.0)

<神崎康宏>

バックグラウンド

8ピンDIP;位相補正のコンデンサをつけなくなったOPアンプ741の時代以降、リード線が8本のパッケージの中に2回路が入るようになりました。電子工作では2個入りOPアンプが多く使われています。

 DIPはDual In Lineの省略形で、多くは0.1インチ間隔でICのリード線が出ています。ICソケットやブレッドボードにそのまま挿入できます。

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 最近は小型のSOパッケージ、OPA1622のように手はんだが難しい製品、1回路入りの製品を2個入りDIPのピン配置にした製品もみられます。

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