オーディオ帯域の波形を見る手軽なツール ADALM1000 (2) Pixel Pulse 2

オシロスコープ・ユーティリティPixel Pulse 2

 ADALM1000には2系統のアプリケーションが用意されています。

  • Pixel Pulse 2
  • Alice

Pixel Pulse 2のインストール

 オシロスコープだけのアプリケーションです。普通のオシロスコープでは電流プローブを用意しないと電圧だけしか表示できません。ADALM1000は、電流はデフォルトで測れます。

 ADALM1000サポートのトップ・ページに行きます。

 Pixel Pulse 2をクリックします。Pixel Pulse 2のダウンロード・ページになります。

 Latest release(最新版)をクリックします。


 2016年9月現在、0.90が最新版でした。Windows用 pixelpulse2-v0.90_win_setup.exe をダウンロードします。pixelpulse2-v0.90_win_setup.exeをクリックしてインストールします。左上の設定メニューから About をチェックすると、画面右にバージョン情報が表示されます。

発振器WaveGeneを用意する

  テストのために信号源を用意します。Windows用アプリケーションWaveGene(バージョン1.50)をダウンロードします。音声信号を出力するために、ハードウェアは古いですが、Creative SoundBlaster X-FiというUSB-DACを使いました。RCAの出力をADALM1000のCH AとGNDに入力します。

 WaveGeneを立ち上げ、右上にあるハード設定をクリックします。再生デバイスのパネルが出るので、ドライバに「MME」もしくは「Direct Sound」を選び、デバイスから「スピーカー(SB X-Fi Surround 5.1)」を選びました。

  周波数は1kHzを選んでstartボタンをクリックすると、RCA出力に正弦(サイン)波が出ます。

 ADALM1000にUSBケーブルをつなぐとPixelpulse2が立ち上がるので、スタート・ボタンを押します。

 マウスのホイールを回すと、周波数軸(横軸)が広がります。

 Cannel Aの文字の上にあるアイコンをクリックすると、電圧と電流を表示できるメニューが出ます。

  上から二番目の「Source Voltage,Measure Current(電圧出力、電流測定)」を選ぶと、電流波形が表示されました。

ファームウェアのバージョンを確認

 Pixelpulse2を立ち上げ、設定のアイコンをクリックします。Device Managerにチェックを入れると、画面の右にFirmware versionが表示されます。Firmwareは、ADALM1000に搭載されているマイコンのプログラムのことです。

 このWebページによると、2016年9月現在、2.06です。上記のDevice Managerの部分でアップデートが可能です。手動でアップデートを行う場合は、こちらのページを参照してください。

波形を作ってそれを見る

 ADALM1000には波形を生成する機能があります。CH A とCH Bをジャンパ・ケーブルで結びます。

 CH AのVoltageの上にあるアイコンをクリックすると、デフォルトがConstantになっています。Sineを選びます。

 Channel A で波形を作り、Channel Bで受けて表示している状態です。

 マウスのホイールを回して周波数軸を広げます。

 Square(矩形波もしくは方形波)を表示します。

 4Kディスプレイいっぱいに表示しました。縦軸など表示が細かくなっています。

-6dB/octのCRフィルタの特性

 Cannel Aで方形波を作ります。その出力に、次のCRフィルタをつなぎ、出力をCannel Bに入れて波形を観測します。

R:1kΩ

C:0.1uF

 時定数やキャパシタについては、このページで解説しています。数式が多いですが、Google Cromeを使って日本語に翻訳すると、普通の日本語で解説が読めます。