Raspberry Pi 3 Model B+はより使いやすくなった

 2018年3月14日に発売されたRaspberry Pi 3 Model B+は、前モデルからから価格は変更されず、長期にわたって生産される改良版です。
 16GバイトのSDメモリを用意します。ダウンロードした2018-3-13版をWin32DiskImagerで書き込みます。2018-3-13版はRaspberry Pi 3 Model B+を対象とした最初のバージョンです。

 書き込んだSDメモリの/boot/config.txtを、Windows 10のテキスト・エディタで開きます。文末に次の2行を追加します。

dtoverlay=pi3-disable-bt
dtoverlay=pi3-disable-wifi

 電波が出ない設定です。このモデルの最高速クロックは1.4GHzです。その場合は、arm_freq=1400を追加します。

 書き換えのすんだSDメモリをRaspberry Pi 3 Model B+に入れ、電源を入れます。立ち上がったら、ターミナルからアップデートします。

sudo apt-get update
sudo apt-get upgrade -y
sudo rpi-update
reboot

 再起動したら、ターミナルからカーネルのバージョンを確認します。

uname -a
4.14.27

無線の機能が停止していることを確認

 画面右上のBluetoothのアイコンはグレーになっています。クリックすると、デバイスが見つからないという表示が出ます。

 画面右上のネットワークのアイコンをクリックすると、Wi-Fiは見つからないと表示されます。

 設定メニュー「Preferences」-「Raspberry Pi Configuration」を選び、LocalisationのタブからSet WiFi CountryでJPを選んだときの表示です。2018年3月26日現在、Raspberry Pi 3 Model B+の製品は、電波行政の認可を受けていない国なので、Wi-Fiを無効にする措置だと思われます。

発熱

 Webブラウザを使ってYoutubeで動画を見ているとき、CPUクロックとCPU温度を、こちらのスクリプトで見ます。

 Raspberry Pi 3 Model Bの実行の様子です。仕事がないときクロック・ダウン、仕事があればクロックアップ、温度が50℃を超えるとクロックダウン、という状態を繰り返しているようです。フルHD 画面にしたときは、63℃付近で1200MHzで動作していました。

 Raspberry Pi 3 Model B+の実行の様子です。モデルBより少し温度が低めです。

 Raspberry Pi 3 Model Bを使って、YoutubeでフルHDの動画を全画面で再生しているときのCPU表面の温度です。低いほうは室温です。測定にはおんどとりを使いました。

 Raspberry Pi 3 Model B+の測定です。室温が少し低いですが、CPU表面の温度はモデルBよりずっと低いです。28℃付近がフルHD全画面で再生中、温度が下がっている後半はウィンドウ内での再生です。

 二つのモデルの測定日が異なり、室温に約1.5℃の差がありますが、Raspberry Pi 3 Model B+のCPU(SOC)表面の温度は低く保たれているように見えます。ただし、プリント基板全体はあったかいです。

消費電流

 Raspberry Pi 3 Model Bは5V 2.5Aの電源が必要といわれました。Raspberry Pi 3 Model B+は、消費電力は増えていて、同じく5V 2.5Aの電源が必要だとアナウンスされました。USBにはキーボードとマウス、有線LAN、HDMIをつなぎ、両方のモデルとも無線はOFFの同じ条件で測定しました。

 明らかにRaspberry Pi 3 Model B+のほうが、電流がたくさん流れています。利用している電源は5V 2AのAC-DCアダプタです。

 消費電流が増えているのに、CPUの温度が低く抑えられているので、安心して利用できる結果になりました。

Raspberry Pi 3 Model B+の外観