NE555ってLチカ専用のICだと思っていました? その2 メロディICをつなぐ
■タイマ・キットの出力に音の出るものをつなぐ
キットのようにリレーでなくとも、555のOUT端子はある程度の電流を扱えます。NE555は100mAぐらい、このキットで使っているLMC555では10mAぐらいですが、ともに12Vや15Vの電源電圧で使ったときの値です。LMC555を電源電圧3Vで使ったときは1mA程度なので、キットではトランジスタをリレーのドライバとして使っています。
●リレーは何でもつなげられる
キットに付属するリレー946H-1C-3Dで開閉できる容量は、交流が125V/1A、直流が30V/2Aです。
ここでは、メロディICをつないで、タイマがONの間、音楽が流れるようにします。例えば、秋月電子通商で「メロディ」で検索すると、3端子の製品もあり、簡単に利用できそうです。ここでは、古くからあるSM6201-2Lを利用します。末尾の-2Lは収録されている曲の種類を表しているようです。
●SM6201-2Lのスペック
- 電源電圧 2.4~5V
- 形状 14ピンDIP
- 曲 Japanese Lullaby(ゆりかごの唄)、Brahms' Lullaby(ブラームスの子守唄)、Rock a bye Baby(ロッカバイ ベィビィ)
●接続
SM6201は、2番ピンのTK3、3番ピンのTK2、4番ピンのTK1のいずれかをLOWにすることで内蔵する三つの曲を選択し、演奏します。LOWのままにしておくと、リピートします。
ピン番号 | |||
---|---|---|---|
M0 | 1 | 14 | M1 |
TK3 | 2 | 13 | OSC0 |
TK2 | 3 | 12 | OSC1 |
TK1 | 4 | 11 | NC |
TK0 | 5 | 10 | OUT |
Vss | 6 | 9 | PEN |
Vdd | 7 | 8 | LED |
タイマ・キットのリレー接点は、タイマがOFFのときにつながるNC端子、タイマがONのときにつながるNO端子があります。メロディICの2番ピンをこのNO端子につなぎます。COM端子はGNDにつないでおけば、タイマがONの間TK3の曲が演奏し続けます。
リレーの接続部分です。
全体の接続図です。14番と15番ピンの間に入っているテンポを決める抵抗は、最初470kΩを入れました。
実装例です。
●音はどんな感じ
利用するスピーカにもよりますが、音が割れます。スピーカを駆動しているトランジスタのベース抵抗で調整できるかもしれません。音量もスピーカの大きさや効率によると思いますが、トランジスタで増幅しているので、それなりの大きな音量で聞こえます。
曲のテンポは14番と15番ピンの間に入っている470kΩで調整できます。560kΩだと、少し落ちついた再生速度になります。310kΩではとても速いです。