温度センサ・スイッチ・キットでPCを快適に...FANコントロール

静かだけど回転しないほうがもっと静か

 PCケース用の12cmファンはとても静かに回ります。12cmと大型なので、ゆっくり回ってもそれなりに風量はあります。

 LEDが点灯するなどのギミックが付いた12cmファンも市販されています。PCのファンには3ピンと4ピンがあります。最近のCPUファンは温度コントロールを頻繁に行うので4ピンがほとんどです。ファンを回すだけなら、12Vの電源をつなぐ2本の配線でOKです。

 3番目のピンはCPU側から出されているPWM出力です。回転数を制御します。4番目のピンはモータからのパルス信号です。モータの生き死も確認できます。4ピンの信号の並びは3ピンまでと同じです。

 ラック・タイプのサーバで使われるPCファンは2連になっている製品が多いので、信号線は2組で8本です。8ピンのコネクタが使われる場合と、2組のうちPWM信号同士、GND同士を共通にした6ピン・コネクタがあります。

実測

 白色LEDのついた12cmファン、赤色LEDのついた12cmファン、LEDなしの12cmファンそれぞれ回転数と電圧の関係を調べました。

  5V時の回転数[rpm] 9V時の回転数[rpm] 12V時の回転数[rpm] 12V時の電流[mA]
白色LED 624 1169 1463 230
赤色LED 446 823 804 320
LEDなし 453 844 1061 100

温度センサ・スイッチ・キット

 温度の感知にサーミスタを使い、

  • 設定以上の温度になるとON
  • 設定以上の温度になるとOFF

の二通りの動作のうち、どちらかの回路を作るキットです。秋月電子通商で購入しました。動作確認用にLED回路が用意されており、出力はオープン・コレクタです。トランジスタは小信号用BC337(50V/800mA)ですから、小型のリレーが駆動できます。

組み立て

 抵抗は220Ωの表示でしたが215Ω、サーミスタは19℃時5.6kΩ、半固定抵抗は50kΩでした。マニュアルのHeat activatedの写真に従って、はんだ付けしました。

 LEDは手持ちの赤色を、電流制限抵抗は820Ωにしました。

 出力側にはリレーのコイルから発生する起電力を制限する整流用ダイオード1N4001(1A, 50V)、入力側の電源には220uFの電解コンデンサを追加しました(回路図には入っていない)。リレーはDC12V、1接点タイプです。

 

50℃でONになるように設定

 熱風を当てて温度を上昇させ、約50℃でLEDが点灯するようにボリュームR2を回します。調整できる範囲が狭いです。

 Tr1のベースの電圧と温度の関係は次のようになりました。LEDは950mV前後で点灯しますが、リレーはもっと高めの電圧でONになりました。

 約50℃でLEDが点灯し、さらに温度が上がるとファンが回り始めました。