LabVIEW MakerHubによるRaspberry PiのLチカ (3)

STEP3 Raspberry Piと接続

 LINXがPCにインストールされたので、この後にPCがRraspberry Piと通信できる設定を行います。

  LabVIEW for BeagleBone Black and Raspberry Pi 2 & 3

 上記のWebページの 04 | Raspberry Pi Setup の作業です。

  • PCを使ってRaspberry PiのOS 「2016-03-18-raspbian-jessie」をSDメモリに入れる
  • Raspberry PiにSDメモリをセットしOSを立ち上げる
  • PCから必要なソフトをRraspberry Piにインストールする
  • サンプルBlinkのプログラムを一部修正する(以下次回)
  • Raspberry PiのI/OポートにLEDを配線する。Lチカの実行

Raspbianのインストール

 OSのインストールは、どこでも解説しているので省略します。ビデオのとおりにするのが一番確実です。NOOBSを使う方法もありますが、

  https://www.raspberrypi.org/downloads/raspbian/ 

から、画面左側にあるRASPBIAN JESSIE Full desktop image based on Debian JessieのZIPファイルをダウンロードします。メイン・サーバは重たいので、ダウンロードに半日くらいかかることもあります。

 2016年4月28日現在、2016-03-18-raspbian-jessieが最新版です。通常、SDメモリにimgファイルを専用ソフトで書き込み、Rraspberry Piが立ち上がった後に、

 sudo apt-get update

 sudo apt-get upgrade

行い、一度リブートし、

sudo rpi-update

を実行し、再度リブートするように書かれている解説が一般的ですが、しません。2016-03-18のカーネルは4.1ですが、上記のupdateをすると4.4に上がります。これも時間がかかります。もし、これを読まれているとき、すでにこのバージョンが新しい方は、それをそのまま使ってください。

IPアドレスをメモする

 Rraspberry Piは、LANに接続します。有線LANが確実です。もしWi-Fiドングルで無線の接続ができる場合はそれでもかまいません。Rraspberry Pi 3Bであれば無線の接続はたやすいですが、ここでは手順を省略します。

 GUI画面の右上に、PCが2台重なったアイコンがあります。マウスをその上にもっていくと、DHCPサーバから割り当てられたIPアドレスが表示されます。DHCPサーバは、会社であれば、管理者が設定・管理しています。家庭であれば、インターネットの接続に使っているルータがその役割を担っています。家庭であれば、192.168.1.xxxや192.1.68.10.xxxなどがふられていると思います。このIPアドレスをメモします。下の画面では192.168.111.111です。

scrot02.png

 別途Wi-Fiルータ・ブリッジが家庭内にある場合、DHCPサーバが複数台動いていることがあります。作業しているPCのIPアドレスの192.168.1.xxxとRraspberry Piの192.168.1.xxxの3桁目までが同じでなければ通信できません。最後の桁は異なっているのが正しいです。

Raspberry PiとPCが通信できるようにする作業

 LabVIEWメイン画面のメニューToolsからMakeHub->LINX-> で、LINX Target Configuration画面が出ます。

lab201.png

 IPアドレス、ログイン・ユーザ名、パスワードを入れます。

lab202.png

 デフォルトだと、画面のコメントにもあるようにユーザ名はpi、パスワードはraspberryです。本来、セキュリティ上パスワードは変更しておくべきですが。。。

 

lab203.png

 Connectをクリックしたら、つながりました。

lab204.png

 SDメモリの利用できる容量を拡張するためのメッセージが出ます。OKを押して、待っているとRraspberry Piがリブートし、成功したと出ますが、実際は拡張されていないことがあります。

 Raspberry Piのほうで拡張します。たとえば8GBのSDメモリにOSを入れて立ち上げた直後は、約4GBが利用できるだけで、残りはOSから見えていません。アプリケーションをインストールしようとすると、領域が足りずに失敗します。一見、インストールが終わってしまい、失敗したことがわからないこともあります。

 確認する方法は、GUI上でメニューにあるファイル・マネージャのアイコンをクリックします。右下に利用できる現在のSDメモリの容量が出ています。これがTotal 4GiB程度なら、拡張作業は失敗しています。

fs.png

 その場合は、左のメニューからRaspberry Pi Configurationを選びます。Expand Filesystemをクリックします。

df02a.png

 OKを押すと、リブートしないと有効にならないとアラート画面が出るので、リブートします。

df03a.png

 待っているとメッセージが変わります。上記の拡張を手動で行った場合はConnectを再度押します。

lab205.png

 次に、Raspberry Piに必要なソフトをインストールします。左のメニューの2番目の Install Software をクリックします。次の画面は、すでにインストールしてある状態です。Install Version が初めてのときは、Not Installedです。もし、Raspberry PiのOSをupgradeやupdateした場合は、Re-installを選んで入れなおします。

lab206.png

 プログラムを書き込んでいます。Raspberry Piがリブートします。

lab206-2.png

 インストールが成功しました。

lab206-3.png

 Network Settingの画面でInterfaceが Io になっているのを確認してSaveします。ビデオではSaveしていないので、不要かもしれません。

lab207.png

 以上で、Raspberry Pi側に必要なソフトがインストールされました。