前回、4桁の7セグメントLEDに表示するプログラムができました。’26.3’というダミー・データでした。ここでは、温度、湿度、気圧の測定ができるボッシュのセンサBME280を利用し、その測定データを表示できるようにします。

●センサBME280

　この記事で利用したI2C専用のBME280ブレークアウト・ボードを利用します。というか、その実験でつないだままになっています。デバイス・ドライバを利用して計測していたのを、アプリケーションから使いたいので、

/boot/config.txt内でコメントアウトし、リブートします。
　デバイス・ドライバで利用していたとき、スレーブ・アドレスの0x76の場所にはUUと表示されていましたが、上記の修正後は、i2cdetectの実行で次のように表示されます。

　BME280のライブラリは検索するとたくさん見つかりますが、こちらの記事で利用したライブラリRPi.bme280をインストールします。Python3はユーティリティpip3を使います。pip3はRaspbian Busterにはインストールされています。
　ターミナルで、次のコマンドを実行し、RPi.bme280をインストールします。

　プログラムです。エディタMuに貼り付けてそのまま実行します。

import smbus, time, bme280

bus = smbus.SMBus(1)
bme280.load_calibration_params(bus, 0x76)

while 1:
    print(bme280.sample(bus,0x76))
    time.sleep(3.14)

　実行すると、1行で測定データを表示します。

●7セグメントLEDに表示する

　上記の実行例のように長い文字列の中に温度、湿度、気圧が表示されているので、切り出して7セグメント表示関数へ渡します。

　表示関数disp7seg()は、前回から少し拡張し、マイナスの表示に対応しました。

　例えば、温度であれば、長い文字列から’temp=’という文字列を探し出し、そのインデックス値＋’temp=’の5文字分ずらし、4文字分を取り出します。温度は小数点第1位、気圧は整数、湿度は小数点第1位まで、それぞれ4桁を取り出しています。
　マイナスの気温はテスト・データで表示を確認しているだけなので、実際の測定で正しく表示できるかは不明です。

import spidev, smbus, time, bme280

bus = smbus.SMBus(1)
bme280.load_calibration_params(bus, 0x76)

spi = spidev.SpiDev()
spi.open(0,0) # CE0
spi.max_speed_hz = 1000000 # 1MHz

#         gfedcba LED segment
dot = ~0b10000000
blank = ~0b00000000
minus = ~0b01000000
data = [ 0b00111111, 0b00000110, 0b01011011, 0b01001111, 0b01100110,
         0b01101101, 0b01111101, 0b00000111, 0b01111111, 0b01100111 ]

def disp7seg(tempData):
    minusFlag = 0
    if '-' in str(tempData):
        tempData = abs(float(tempData))
        minusFlag = 1
    dispTempData = list(str(tempData))[::-1] # reversed
    dotFlag =0
    for x in dispTempData:
        if x != '.':
            if dotFlag == 1:
               spi.xfer([~data[int(x)] & dot])
               dotFlag =0
               continue
            spi.xfer([~data[int(x)]])
            dotFlag =0
        else: # find dot
            dotFlag =1
    if '.' in str(tempData):
        if minusFlag:
            spi.xfer([minus]) #
        else:
            spi.xfer([blank]) #

s = bme280.sample(bus,0x76)
print(s)

findString = 'temp='
t = str(s).find(findString)
temp = str(s)[t+len(findString):t+len(findString)+4]
print('temperature ',temp)
disp7seg(temp)
time.sleep(2)

findString = 'pressure='
t = str(s).find(findString)
temp = str(s)[t+len(findString):t+len(findString)+4]
print('pressure ', temp)
disp7seg(temp)
time.sleep(2)

findString = 'humidity='
t = str(s).find(findString)
temp = str(s)[t+len(findString):t+len(findString)+4]
print('humidity ', temp)
disp7seg(temp)

print('\ndone')

（※）　本Webのプログラム中、インデントなどのスペースもしくは改行は、通常のプログラム内ではごみ文字になるので、コピペした後、エディタでスペース文字などを入れなおしてください。

　実行した様子です。

　最後の湿度の表示です（上記の実行時と異なる時間に動かして撮影している）。