手探り トランジスタの増幅回路 ⑤ 電流帰還バイアス その2 コレクタ電流1mA

 前回、電流帰還バイアス回路の最初の実験をしました。コレクタに約1mAを流しました。

 ここでは、電流帰還バイアス回路のエミッタにコンデンサC2を追加します。

 前回は入力は100mVからスタートしましたが、思いっきり歪んだので、10mVからスタートします。

入力信号 正弦波1kHz 10mVp-p

 上の黄色が入力、下の青色が出力です。出力は、VoとVccの電圧を測っています。ピーク-ピークの電圧差は11.4Vなので、電流に換算すると、4.56mAp-pになります。

 コンデンサがない時(前回)は、入力100mVに対して1.36mAp-pだったので、コンデンサが付くと、33.5倍増幅度が上がったことになります。

入力信号 正弦波1kHz 20mVp-p

 上の黄色が入力、下の青色が出力です。出力は、VoとVccの電圧を測っています。

 FFTです。下の黄色が入力で、青色が出力です。次の事例でよくわかるのですが、出力が入力波形を歪ませ、2次の高調波が観測されています。

 ボード線図です。低域のゲインが少ないのは、入力コンデンサの容量が10uFと低いのが原因です。

 高域は1MHzより少し低いです。

入力信号 正弦波1kHz 30mVp-p

 上の黄色が入力、下の青色が出力です。出力は、VoとVccの電圧を測っています。

 あきらかに出力が歪んできました。入力波形も歪みが増えています。

 FFTです。