手探り トランジスタの増幅回路 ⑧ 電流帰還バイアス その5 コレクタ電流0.5mA

 前回、電流帰還バイアス回路の実験をしました。コレクタに約0.5mAを流す予定で計算をしました。実際は1.44mAp-pでした。

 ここでは、電流帰還バイアス回路のエミッタにコンデンサC2を追加します。右が今回実験する回路です。

入力信号 正弦波1kHz 10mVp-p

 上の黄色が入力、下の青色が出力です。出力は、VoとVccの電圧を測っています。ピーク-ピークの電圧差は10.5Vなので、電流に換算すると、2.1mAp-pになります。

 コンデンサがない時(前回)は、入力100mVに対して1.44mAp-pだったので、コンデンサが付くと、14.6倍増幅度が上がったことになります。

入力信号 正弦波1kHz 20mVp-p

 上の黄色が入力、下の青色が出力です。出力は、VoとVccの電圧を測っています。

 FFTです。下の黄色が入力で、青色が出力です。次の事例でよくわかるのですが、出力が入力波形を歪ませ、2次の高調波が観測されています。

 ボード線図です。

入力信号 正弦波1kHz 30mVp-p

 上の黄色が入力、下の青色が出力です。出力は、VoとVccの電圧を測っています。

 出力が歪んできました。入力波形も歪みが増えています。

 FFTです。

入力信号 正弦波1kHz 40mVp-p

 上の黄色が入力、下の青色が出力です。出力は、VoとVccの電圧を測っています。

 出力が大きく歪んできました。入力波形も歪みが増えています。