発振器とオシロスコープの組み合わせが便利なAnalog Discovery (1)
■オシロスコープ単体より発振器が活用できると実験に便利
最近のオシロスコープには、オプションでファンクション・ジェネレータ(発振器)を追加できる製品があります。
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Digilent社のAnalog Discoveryは2チャネルのファンクション・ジェネレータをもっています。Analog Discoveryは5MHzまで、Analog Discovery2は20MHzまでの周波数帯域の発振器で、最大±5Vの信号を出力します。
●実験で使うのは正弦波が一番多い
次の画面は、31インチ4Kのディスプレイほぼ全面に表示したオシロスコープのアプリケーションです(ブログの制限で横1280ピクセル)。WAVEFORMS 2015という無償で使える統合ソフトウェアの一つの機能です。ファンクション・ジェネレータのチャネル1から1kHzの正弦波を出力し、プローブのチャネル1(黄色)につないでいます。
その入力を約11倍のアンプで増幅し、プローブのチャネル2(青色)をアンプの出力にあてています。計測機能でピークツーピーク(Vp-p)と実効値(Vrms)を画面右に表示しています。カーソルも使え、カーソルと波形の交わるところの電圧も表示されています。画面下はFFTの表示です。
OPアンプは±9Vで動作しています。入力レベルを上げると、アンプの出力がクリップを始めます。FFTの画面で、高調波がたくさん観測されます。偶数次か奇数次のどちらのひずみが多いかなども、直接わかります。
正弦波以外の波形も出せます。
バックグラウンド
テクトロニクス;オシロスコープ大手です。2016年現在ダナハー(Danaher)社の傘下で、同傘下にはフルーク、ケースレイ社などがあります。
キーサイト;大手計測器メーカです。創業当時の名称はヒューレット・パッカード(HP)でしたが、計測器部門は1999年にアジレント・テクノロジーへ分割され、本体HPはPCメーカになりました。2014年に電子計測機器事業はキーサイト・テクノロジーへ分割されました。
同社の製品マニュアル類の多くは今でも読むことができます。とくに古いものは、回路図や動作原理なども解説したものが多く、回路の勉強などに役立つことがあります。