ファンレスPCで24時間運転にチャレンジ (3) Muエディタ

 Windows10をインストールしたファンレスのPCを利用し、長時間運用できる状況を構築しています。mini-ITXボードなので、17×17cmと小型のマザーボードです。
 前回、USB-I2CボードのI2CDriverをPCのUSBポートにつなぎました。温度センサのLM75Bはライブラリに含まれていたので、I2CDriverのI2Cポートに接続してすぐに温度を表示できました。
 コマンドプロンプトでPythonを利用していたので、ここでは、エディタを使ってプログラムの開発ができるようにします。

Muエディタ

 PythonのプログラミングにMuエディタを利用します。ダウンロードはhttps://codewith.muからです。Muを選んだ理由は、別のCircuitPythonの連載でも利用しているからです。

 Windowsの64ビット用をダウンロードしてインストールします。

PATHの問題

 Windows10にはPython3.8をインストールしました。コマンドプロンプトでpathとコマンドを打つと、pipコマンドでinstallしたファイルの場所は下記のフォルダになります。

C:\\Users\\ユーザ名\\AppData\\Local\\Programs\\Python\\Python38\\lib\\site-packages

 MuのなかでREPLを動かして、

import sys
print(sys.path)

で表示されるpathは、

C:\\Users\\ユーザ名\\AppData\\Roaming\\Python\\Python36\\site-packages

です。したがって、コマンドプロンプト内でpipを使って追加したライブラリは、Muはpathが通っていないので、わからないといってきます。

 根本的な解決方法が現在見つかっていません。そのために、プログラムの最初にpipでインストールしたライブラリのパスを知らせるようにしました。

温度を表示するプログラム

 デバイスマネージャーを使って、USBケーブルでつないだI2CDriverボードのCOMポートを知ります。ここではCOM3でした。

import sys
sys.path.append('C:\\Users\\ユーザ名\\AppData\\Local\\Programs\\Python\\Python38\\lib\\site-packages')
from i2cdriver import I2CDriver
from lm75b import LM75B
from time import sleep

i2c = I2CDriver('COM3')
temp = LM75B(i2c)

while 1:
print('Temp ', temp.read())
sleep(3.14)

 実行中のようすです。