顕微鏡G1200で作業効率アップ①セットアップ

 学生時代使った顕微鏡は、左右上下が反対に見えました。正立(実体)顕微鏡というあまり倍率を高くしないで使う製品があります。多くは両目でのぞきます。昔、アナログ・デバイセズの日本法人を見学したときにたくさん置いてありました。

 ここでは、ディジタル顕微鏡G1200を利用して、はんだ付けがうまく作業できるか検証します。

 製品は、Banggood扱いの 「MustOOLG1200デジタルマイクロスコープ12MP7インチラージカラースクリーンラージベースLCDディスプレイ1-1200X連続」で、レビュー用に商品の提供を受けました。

コード:BGJP1200(1/31迄)
適用価格:$59.99


 次の写真は、製品の中に入っていた部品類です。正立プリズムがあるようには見えません。ソフトウェアで解決しているのかもしれません。

ディジタル顕微鏡G1200のおもなスペック

  • 電源 5V-2A(ACアダプタが付属、付属のミニUSBケーブルで給電)。電池を内蔵(4〜5時間動作
  • 撮像素子 12Mピクセル
  • 表示 1024×600(デフォルト)。実測153(横)×87(縦)mmの7インチ液晶ディスプレイ
  • 倍率 1~1200(連続)
  • DUTとの距離 10mm以上。垂直方向のレールで約10cm上下に移動できる
  • ピント調節 ディスプレイの下側にあるダイヤルを回す
  • 照明 白色LED
  • 保存媒体 フラッシュ・メモリ・スロット(MicroSDメモリ。1~128GB対応

組み立て

 工具は不要でした。

倍率とピント合わせ

 光学顕微鏡の倍率は、

  対物レンズの倍率 × 接眼レンズの倍率

で表されます。ディジタル顕微鏡の倍率は、ツアイスのWebで解説されている計算例は次のとおりです。

  モニタ倍率 × 光学倍率
  モニタ倍率 =(モニタのインチ数×25.4mm)/ 撮像素子サイズ

 上記の計算式は撮像素子サイズがわからないので、ここでは、実物とモニタ画面の拡大された寸法の比率を倍率として定義しました。これは、製品の倍率の定義とは異なると思われます。

 定規を台の上に置きます。上下レールを一番上に動かします。画面に映った定規をリアルな定規で測ると、1cmは6cmに表示されていたので、6倍だと思われます。

 中ほどに移動しました。1cmは約12cmに表示されていたので、約12倍だと思われます。

 下まで1/4ほどの位置に移動しました。1mmは約25mmに表示されていたので、約25倍だと思われます。

 下まで1/8ほどの位置に移動しました。1mmは約55mmに表示されていたので、約55倍だと思われます。

 一番下まで移動するとピントが合わなかったので、ピントが合う一番下の位置に移動しました。1mmは約80mmに表示されていたので、約80倍だと思われます。

 ピント合わせのロータリ・エンコーダの軸は、プラスチックとプラスチックが摺動しているようでスムーズではありませんが、ピントが合わせにくいという感じではありません。

はんだ付けをするときは、このくらい離れれば

 次回、実際にはんだ付けをしますが、プリント基板との距離は、十分離してもチップ部品が明確に見えるので、作業しやすいと感じました。