無線で高品位な音を飛ばす! CPI-WAM001モジュールの活用 (4) 音声出力ボードの製作

I2S-DACはいろいろな種類があって入手性もよい

 オーディオ用のD-Aコンバータを製造している代表的会社には、

  • イーエスエス テクノロジー(ESS Technology)
  • 旭化成エレクトロニクス
  • シーラスロジック
  • テキサス・インスツルメンツ

などがあります。日本では96kHz/24ビットや192kHz/24ビットなどはハイレゾと呼ばれますが、CD品質の44.1/48kHzは高品質な再生が十分できます。モバイル用のD-Aコンバータの多くは単電源で動作し、低価格です。

 ここでは、無線システムの最後のブロックであるI2S-DACを製作して接続を完了します。

作例 ESS社ES9023を使う

 ESS社D-AコンバータES9018やES9038PROなどは、ハイエンド・オーディオ機器に使われています。モバイル用にES9023があります。I2S信号を受け取り、MCLKを受け取ることもできますが、水晶発振モジュールを使って、独自にD-Aコンバータ側で作ることもできます。I2Sの信号は、連載第1回のコラムを参照ください。

 ここでは、ebayで購入したI2S-DACボードを利用します。最近は、ラズパイ用にGPIOピンが出ているボードが多くなっています。

接続

 電源(5V、GND)、I2S信号(BCLK,WCLK、SDO)をそれぞれ接続します。

音出し

 親機のA-DコンバータのRCAコネクタに音楽信号を入れます。子機の出力のRCAコネクタのアンプとスピーカをつなぎます。

 親機と子機のマイクロUSBに電源をつなぎます。緑色のLEDが点滅しているときに、子機のSW1を押します。緑色のLEDが常時点灯になります。リンクが確立しました。以後、電源を入れ直すと常にリンクされた状態になります。

 クリアな音楽が聞こえてきました。