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Raspberry Pi 3 model Bが入手できました (9) 頻繁なバージョンアップでの不具合

ビルド・バージョンよってSPIが動かないことへの対応

 6月末のビルド・バージョンアップ後、SPIインターフェースが正しく動作しなくなりました。2016年7月20日現在、6月24日にバージョンアップしたBuild 14376が最新です。
 オンボードでバージョンアップしたものもSPIが正しく動作しなくなったので、手元にあった最新のマイクロSD「東芝のEXCERIA 64Gバイト」に最新のWindows 10 IoT Coreをインストールしました。
 1回目のシステムの書き込みを行って起動しようとしても、起動を繰り返すだけで、一度も起動できませんでした。ダウンロード、またはシステムのインストールが間違ったのかと思い、数回繰り返しました。
 build 14376のリリース・ノートにはブートやSPIのモジュールの不具合の記述はなく、配線のチェック、システムのインストールを繰り返しました。
 SPIの処理ができなくなったのは6月からなので、6月にバージョンアップのあったbuild 14366のリリース・ノートを次のページで確認すると、

  
 Raspberry Piでは、32Gバイト以上のパーティションのSDカードからはブートが失敗するとありました。

●16GバイトのSDカードにインストール
 16GバイトのマイクロSDカードにbuild 14376のシステムをインストールすると、正常に起動し、SPIの機能も正常に動作しました。build 14366以前と同じ状態に戻りました。以前は32GバイトのマイクロSDカードでも正常に起動していたのですが。
 Windows 10 IoT Dashboardも頻繁にバージョンアップがあり、現在のバージョンは次のようになっています。

 基本的な操作の流れに大きな変化はありませんが、少し画面の設定が変わった部分があるので、それらを以下に示します。

自分のデバイスの画面
 新しいバージョンでは、次に示すように「自分のデバイス」の画面からデバイスポータルの項目が消えています。

 「設定」を選択すると、次に示すように下半分にDevice Portalについての記述があります。青い文字の「ブラウザーでWindows Device Portalを開く」をクリックするとデバイスポータルが開き、Raspberry Piと接続できます。

Raspberry Pi 3が用意されている
 新しいデバイスのセットアップにRaspberry Pi 3の項目が追加されました。Raspberry Pi 3を選択すると、次に示すようにPreview版のダウンロードに進みます。


 


●プレビュー版のバージョンを選択する
 リリース・ノートなどを確認し、必要とするバージョンを選択します。特別な理由がない限り最新のバージョンを選択します。


 インストールするデバイスとしてRaspberry Piを選択します。


 デバイスの選択を行うと、次に示すようにダウンロードのボタンが表示され、ダウンロードできるようになります。

 次の名称のファイルがダウンロードされます。

Windows10_InsiderPreview_IoTCore_RPi_ARM32_en-us_14376.iso


 エクスプローラ上のこのファイルをダブルクリックすると、次に示すようにインストーラが仮想DVDドライブにマウントされます。

 このWindows_10_IoT_Core_RPi2.msiのインストール・プログラムをダブルクリックして起動します。インストーラが起動し準備が進むと、次に示すようなライセンスの同意を求めるウィンドウが表示されます。

 同意してインストール・ボタンをクリックしてインストールを開始します。しばらくするとインストールが完了します。


 Finishボタンをクリックしてインストールを完了します。このインストールが完了すると、 

 C:\Program Files(x86)\Microsoft IoT\FFU\RaspberryPi2\flash.ffu

 

の名称のSDカードに、書き込みのためのイメージ・ファイルが作られます。このイメージ・ファイルをIoT DashboardでSDカードに書き込みます。

Dashboardで独自のパスワードが設定できる
 まだ、Raspberry Pi 3用のSDカードを作るときは、次に示すようにカスタムを選択します。またIoT Dashboardの1.0.1607.1900のバージョンでは次に示すように、新しいパスワードの設定欄が設けられています。

 ここで設定されたパスワードが、Device Portalなどでログインするときのパスワードとなります。p@ssw0rdのようなトリッキなパスワードで入力時に戸惑うことがなくなります。
 2016年7月21日に再度Windows10 IoT Dashboardをインストールすると、次に示すように前のバージョンのものしかインストールできません。

 まだ、安定するまでしばらくかかりそうです。
 Raspberry Pi 2 model Bもプレビュー版で動作させると、新しい機能を確認できます。
 次回、プレビュー版も含めてWindows 10 IoT CoreのRaspberry Piでできることを総観してみます。

(2016/7/22 V1.0)

<神崎康宏>

バックグラウンド

仮想DVDドライブ;物理的なDVDをDVDドライブに入れた時と同じように見せかけます。実際はハードディスクに入っていますが、DVDと同じようにOS側からは利用できます。Windows 10では標準の機能です。

連載メニュー Raspberry Pi 3 model Bが入手できました

(1) 性能の向上したモデルPi 3 でIoT

(2) オンボードのWi-Fiによる通信

(3) Visual Studio 2015 Update 2での不具合

(4) プレビュー版は頻繁に更新されている

(5) Powershellのコマンドでディスプレイの解像度を設定

(6) SPIインターフェースのA-Dコンバータでアナログ入力

(7) 温度を測るサンプル・プログラムtempsensor

(8) 温度センサLM35DZはアナログ出力

(9) ビルド・バージョンよってSPIが動かないことへの対応

(10) まとめ