OPアンプで実験(1) 40dBの電圧増幅④加算

 今まで入力は一つでした。ここでは、2番の入力に、複数の信号を入れる回路を実験します。

 加算回路と呼ばれます。オーディオ用途ではサミング・アンプと呼ばれます。

 電源は±15Vです。

Input1とInput2に同じ正弦波を入力<その1>

 入力信号は、Digilent ADP3450、Waveform3.16.3の発振器WaveGenを使います。50mV、1kHzです。WaveGenはW1とW2の2チャネルあるので、それぞれ同じ波形を作り、Input1とInput2につなぎます。位相は手動で合わせています。

 Input1(赤色)とInput2(黄色)は波形が重なっています。出力(緑色)は10Vなので、Input1を40dB増幅した5Vと、Input2を40dB増幅した5Vとが加算されて10V(20Vp-p)になっていることがわかります。
 ピンク色は2番ピンを見ています。OPアンプでは、2番ピンは3番ピンと同じ電位になるように働きます。3番ピンはに落ちているので、2番ピンも0Vです。

Input1とInput2に同じ正弦波を入力<その2>

 Input2の正弦波の位相を30度ずらしました。

 Input2の正弦波の位相を60度ずらしました。

 Input2の正弦波の位相を90度ずらしました。

 Input2の正弦波の位相を120度ずらしました。

 Input2の正弦波の位相を180度ずらしました。

 二つの入力の電圧レベルは同じでも、位相が異なると、その加算出力は変化することがわかります。

Input1とInput2に同じ正弦波を入力<その3>

 Input2の電圧を50mVp-pから70mVp-pに変更しました。位相のずれは0度です。

   50mV*100 + 70mV*100 = 12V(24Vp-p)

  Input2の電圧を50mVから90mVに変更しました。出力のマイナス側がクリップをはじめました。

Input1とInput2に同じ正弦波を入力し、R1’を22kΩに

 Input1とInput2の入力は50mV、1kHzです。位相は同じです。R1'を10kから22kに変更しました。

 出力が下がりました。

  50mV*100 + 50*(1000 / 22) = 5V * 2.2727V = 7.27V

 それぞれの入力の増幅率の加算であることがわかります。