アナログ・スイッチで実験(1) CD4066B ① スペック

 オーディオ・アンプや測定器が複数の入力を持っているとき、ロータリ・スイッチやリレーを使って切り替えます。半導体のスイッチにアナログ・スイッチがあり、古典的なデバイスがCD4066Bです。入手したのは東芝のTC4066BPです。

TC4066Bの主なスペック

  TC4066B CD4066B(TI) TC74HC4066AP
電源電圧[V] 3~18 3~18 2~12
コントロール入力電圧[V] 10V時 4.5(L)~5.5(H) 10V時 2(L)~7(H) 12V時3.6(L )~8.4(H)
スイッチング(伝搬)[ns] 5V時 15 5V時 20 5V時 7
オン抵抗[Ω] 10V時 120 10V時 180 9V時 50

●4066Bのピン配置

 同じタイプのスイッチが4個入っています。1~4の番号が振ってありますが、データシートによってはA~Dになっている製品もあります。

  • IN/OUT1が入力
  • OUT/IN1が出力
  • CONTROL1が制御信号

の組み合わせです。CONTROL1がLowでスイッチはOFF、HightでONになります。

 制御信号のON/OFFで1極が制御されるので単極(Single Pole)、接点数Throwが1個なので、Single Throw。続けるとSingle Pole Single Throwで、頭文字を並べると、SPST単極単投と分類されます。

接続①番外編

 電源端子に電圧を加えずに波形が出たときの様子です。
 Vss=GND、Vdd=無接続、信号(1番入力、2番出力、13番コントロール信号)

  • 1番入力:アナログ入力0~2V サイン波
  • 13番コントロール信号:0~4Vのこぎり波
  • 2番出力:解放

 実験中の様子。電源Vddがなくても動作しています。入力がある一定以上入っている、コントロール信号がある電圧以上入っているという条件で、IC自体が動作しているようです。

測定器

  • 装置 Analog Discovery Pro ADP3450(4チャネルのオシロスコープ、2チャネルの発振器を使用)
  • WaveForms 3.15.3