Linduinoで計測 (2) 24ビットA-DコンバータLTC2498

 前回、Arduino UNO互換マイコン・ボードLinduinoで、LTC2498の評価ボードDC1011Aのスケッチを利用できるようにしました。LTC2498は24ビット/16チャネル入力のA-Dコンバータです。

実行

 電池を電源とし、TL431用いた実験用電源を入力端子COM-CH0につなぎます。ジャンパ・ピンなどはデフォルトのままです。

 スケッチをコンパイル、実行します。Read Single-Endedの1を送信します。チャネルのCH0の0を送信します。2.4925Vです。

 岩通DMM VOAC7602の読みは2.49216Vです。

 mを入力して最初に戻ります。今度は、入力CH0とCH1に実験用電源をつなぎました。差動入力の結果は2.4922Vと、DMMの読みと同じになりました。

 スケッチの電圧表示部分Serial.print(adc_voltage, 4);の小数点4桁を6に変更しました。実行結果は、492186Vです。

 DMMは購入時6 1/2桁の確度でした。数年経過しているので確度は少し悪くなっていると思います。A-Dコンバータの24ビットのENOB(有効ビット数)はいろいろな条件があって一概に言えません。サンプリング・スピードによっても変化し、20ビット取れなければDMMでいえば5 1/2桁の製品相当です(参考文献 計測​器​仕様​を​理解​する)。

 推測ですが、6 1/2桁のDMMもA-D変換は24ビットと思われます。フィルタや平均化処理などを通して、ENOBを24ビットに近づけ、ローノイズ・プリアンプとともに確度を上げているのかもしれません。

 用語の解説、実際の設計事例は、「中村 黄三;トランジスタ技術SPECIAL No.131 実験研究に! 測る電子回路の作り方」が詳しいです。

(※)このデバイスの入手は数年前になるので、より新しいデバイスを利用したほうがよい場合があります。

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