電圧計を作る ① ADS8699のスペック

 Arduinoはアナログ入力を持っています。10ビットもしくは12ビットが多いです。テスタのように、3桁半ぐらいの確度でアナログ値を読み取るには少し心もとないです。また、マイナスの値は扱えません。
 A-D変換のビット数とテスタやデジタル電圧計の桁数にはほぼ比例関係がありますが、有効桁数という考え方は、NI社やアナログ・デバイセズ者の資料で見つかります。

 通常のA-Dコンバータでは 基準電圧(多くは2.5~5V)以上の電圧は測れません。電子工作では±12Vぐらいを測りたいです。

 そのような不満を持って調べていくと、とても便利はA-DコンバータICを見つけました。

(注)18ビットのA-Dコンバータですが、どうしても16ビットしか読み出せていません。

ADS8699のおもなスペック

  データシート

  • 電源電圧 5V単一
  • 入力電圧範囲 ソフトウェアで設定できる±12.288V、±10.24V、±6.144V、±5.12V、±2.56V
  • 基準電源 内蔵
  • 分解能 18ビット
  • 変換速度 100ksps(5us)
  • 入力過電圧保護 最大±20V
  • インターフェース SPI(66.67MHz、CPHA=0、1二つのモード)
  • パッケージ 16ピンTSSOP

 ダイセンの0.65mmピッチ-DIP変換ボードにはんだ付けしました。

回路

 評価ボードADS8681EVM-PDKなどを参考に、回路図を作りました。

 4.7uFや10uFはマイナスの電源を作るのに使われているようですが、その原理や、動作確認方法は見つかっていません。

 ICの裏側には、幅約7mm、厚さ0.1mmの銅板を張り付け、共通グラウンドにしています。電源ラインに入るデカプリング・コンデンサ1uF(積層セラミック・コンデンサ)も最短距離ではんだ付けしました。

配線

 Arduino用のバニラシールド上に入力端子、電源フィルタなどを実装します。アナログ電源は5Vで、ディジタル電源は3.3からアナログ電源電圧までとデータシートに書かれています。ArduinoのI/Oは5Vなので、ディジタル電源は5Vにしました。

 電源は、Arduinoの5V端子から取っています。フィルタBNX012-01を入れていますが、効果はわかりません。入力側と出力側に10uF(積層セラミック・コンデンサ)を追加しています。

 コンデンサ類は耐圧が高いと外形が大きいです。WIMAの種類全部を扱っている販売店はほとんどないので購入時が不便です。WIMAの隣にある1uFは普通のフィルム・コンデンサです。

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