重さを測る その3 NAU7802を使う
前回使った定格が100gのロードセルを、NAU7802で利用します。前回はポピュラなHX711でした。NAU7802は、24ビットのA-Dコンバータを2チャネル内蔵したブリッジ・センサ用のICです。モジュール名はSparkFunの「Qwiic - NAU7802搭載 ロードセルアンプモジュール」です。スイッチサイエンスから入手しました。
Qwiicは、SparkFunや最近のAdafruitのブレークアウト・ボードで使っているI2C用のコネクタを指します。1mmピッチの4ピンです。SeeedのGroveコネクタよりコンパクトです。
●NAU7802搭載ロードセル・アンプ・モジュールのおもなスペック
- 動作電圧 2.7~0.5V
- ノッチ・フィルタ 50/60Hzの両方
- 外部リファレンス電圧 0.1~5V
- スタンバイ電流 1uA未満
回路図はこちらです。
●接続
I2C用にピンヘッダ(写真の黄色い部分)をはんだ付けしました。割り込み(INT)とバイアス電圧を出力するAVDD端子は使いません。
Arduino UNO | NAU7802ボード | ロードセルのケーブル | |
---|---|---|---|
GND | GND | GRN | 緑色 |
5V | 3V3 | WHT | 白色 |
SDA | SDA | BLK | 黒色 |
SCL | SCL | RED | 赤色 |
●スケッチ
ライブラリを導入します。ツール-ライブラリの管理を選びます。検索欄にNAU7802を入れると、SparkFunのライブラリが出てくるのでインストールします。
サンプルExample1_BasicReadingsを選びます。
実行します。シリアルモニタに実行結果が出ない、もしくはReadingの表示が出ないときは、リセット・ボタンを押すか、もう一度コンパイル、書き込みをします。何らかのデータが表示されました。
次に、サンプルExample2_CompleteScaleを読み込んで実行します。初期状態のオフセットを読み取り、重さのわかっているものを載せてキャリブレーションができます。5、10、20、50gのおもりを用意します。
実行した最初の状況です。
キャリブレーションをするためにcを入力するように表示が出ています。
cを入力送信し、ロードセルになにも乗せずに何かのキーを入力します。
ロードセルに何かを乗せ、その重さを入力するように表示が出ます。10.0gのおもりを乗せました。
10.0と入力して送信をクリックすると次の表示に変わります。
50gのおもりの変えます。
5gのおもりに変えます。
キャリブレーションが正しくできると、EEPROMに書き込んで重さの表示だけに変わります。
動作に不安定なところが見受けられます。何度かトライするとよいでしょう。