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Raspberry Pi 3 model Bが入手できました (10) まとめ

Raspberry Piのプログラムの作り方、操作のまとめ


Anniversary Update
 2016年8月4日にIoT Dashboardを起動すると、新しいバージョンのプログラムがありますとのメッセージが表示されました。ダウンロードを指示するとIoT Dashboardの更新が行われ、Raspberry Pi 2、3が同一の項目として扱われています。Preview版でしか利用できなかったRaspberry Pi 3が利用できる新しい公開版がリリースされました。
 この日には、本家のWindows 10も新たな更新があり、Micrsoftのサポート・ページに次のような記述があり、クリックしてしまいました。


<お祝いに参加しましょう-Windows 10 Anniversary Update を今すぐ入手>


 このクリックで、Windows10Upgrade28084.exe(5,656KB)のアップデート・ファイルがダウンロードされました。このファイルを実行しアップデートを行いました。

 ほかの作業をやりながらも勝手にアップデートを行っていました。時間が遅くなったので、そのままにして朝見るとアップデートは完了していました。完了の確認を行うと新しいWindows 10が起動しました。OSのビルド番号は14393.10でWindows 10 IoT Coreの14393と同じでした。
 今後、IoT CoreのPreview版を使うことなく公開版でRaspberry Pi 3を利用できるようになります。


Windows 10 IoT CoreでRaspberry Piを動かす
プログラムの開発
 プログラムの開発はVisual Studio 2015で行います。C#でのサンプルが多く用意されています。その他の言語Pythonなどのサンプルも用意されています。

●Raspberry Piの制御はIoT Dashboardが要
IoT Dashboard
 Raspberry PiのWindows 10からの管理・制御は「IoT Dashboard」で行います。Windows 10 IoT CoreをRaspberry Piへインストールし、ネットワークに接続されているデバイス(Raspberry Pi)を一覧表示し、デバイスの接続状況の確認できます。管理のため仕様などの具体的な設定などを行うためには、PCからネットワーク経由で制御できるDevice Portalが用意されています。
Device Portal
 IoTは、ネットワークに接続された多くのものが対象になり管理する必要があります。そのため、Webブラウザを利用してデバイスの具体的な制御を行うDevice Portalが用意されています。
 Raspberry Piの必要な設定は、このDevice Portalで行えます。
Windows IoT Remote Client/Server
 Raspberry PiにWindows 10 IoT Coreをインストールすると、Windows IoT Remote Serverがインストールされます。デフォルトではイネーブルになっていないので、

  • Device PortalでRemoteを選択
  • Windows IoT Remote Serverをイネーブル
  • PC側でWindows IoT Remote Clientを起動


 すると、PCにRaspberry Piの表示しているモニタの画面が表示され、PCのマウス、キーボードからRaspberry Piに入力できるようになります。
Windows 10 IoT CoreでWindows表示
 ユニバーサルWindowsプラットホーム(UWP)は、Windows 10を搭載したPC、Mobile、IoT、XBoxなど多様なデバイスで共通に利用できるWindowsアプリケーションが作れます。サンプル・プログラムのTempSensorをこのアプリ作成例として取り上げます。
① ハードウェアの準備、ネットワークで接続
② サンプル・プログラムをダウンロード、展開
③ Visual Studio 2015を起動
④ ファイル>開く>プロジェクトソリューションで、プロジェクトファイルなどを選択するウィンドウを表示する
⑤ プロジェクトファイルを開く
⑥ ソリューションエクスプローラでMainPage.xaml.csを選択し、エディタウィンドウに表示し、必要な個所の修正を行う。また必要ならブレーキングポイントなどを設定する
⑦ Debug、ARM、リモート・コンピュータと設定しデバッグをスタートする。

⑧ デバッグを終えるとRelease、ARM、リモートコンピュータの設定でRaspberry Piへプログラムの書き込みを行います。
 これらの具体的な説明は次のページで行っていますので、そちらを参照ください。


(2016/8/9 V1.0)

<神崎康宏>

連載メニュー Raspberry Pi 3 model Bが入手できました

(1) 性能の向上したモデルPi 3 でIoT

(2) オンボードのWi-Fiによる通信

(3) Visual Studio 2015 Update 2での不具合

(4) プレビュー版は頻繁に更新されている

(5) Powershellのコマンドでディスプレイの解像度を設定

(6) SPIインターフェースのA-Dコンバータでアナログ入力

(7) 温度を測るサンプル・プログラムtempsensor

(8) 温度センサLM35DZはアナログ出力

(9) ビルド・バージョンよってSPIが動かないことへの対応

(10) まとめ