STEMMAで広がるArduinoの世界⑧Step1 気圧、湿度、温度センサMS8607

 TE ConnectivityのMS8607は、一つで気圧湿度温度の情報が得られるMEMSセンサです。同様なセンサにボッシュのBME280があります。比較すると、ほぼ同じ仕様に見えます。

  気圧 湿度 温度 電源電圧
MS8607 300~1200mbar、確度±2mbar 0~100%RH、確度±3%RH -40~85℃、確度±1℃ 1.5~3.6V
BME280 300~1100hPa、確度±1hPa 0~100%、確度±3% -40~+85℃、確度±1℃ 1.71~3.6V

 IC自体が1.8/3.3Vの低い電源で使うデバイスのため、5V->3.3VのレギュレータとI2Cの信号レベル変換回路が入っています。SDA/SCL信号のプルアップ抵抗は10kΩが入っています。

Adafruitのブレークアウト・ボード

 STEMMA QT(JST SH 4ピン)コネクタは2か所に装着されていて、どちらにつないでもかまいません。このコネクタを使ってI2Cで制御する場合、特に、ジャンパ線をつなぐなどは不要です。

   Adafruit TE MS8607 PHT Sensor  PHTはpressure, humidity and temperatureの頭文字のように思われます。

湿度センサMS8607のおもなスペック

 データシート

  • 電源電圧  1.5~3.6V
  • 気圧測定範囲 300~1200mbar、確度±2mbar、分解能±0.016mbar
  • 湿度測定範囲 0~100%RH、確度±3%RH、分解能±0.04%RH
  • 温度測定範囲 -40~85℃、確度±1℃、分解能±0.002℃
  • インターフェース I2C(0~400kHz)
  • スレーブ・アドレス 0x40(固定、湿度)、0x76(固定、温度と気圧)

 https://www.te.com/jpn-ja/product-CAT-BLPS0018.html#mdp-tabs-contentにインターフェースはI2CとSPIと書かれていますが、SPIの信号は見つかりません。

使用環境

  • Arduino UNO R3
  • Arduino IDE 1.8.13
  • Windows10 20H2

接続

 電源は5V を使いました。Arduino UNO R3のI2Cは、SCLとSDA端子がありますが、SCLはA5に、SDAはA4につながっています。どちら側につないでもかまいません。白色のリード線は見えないので、黄色で配線図を描きました。

スケッチ

 利用手順は、Adafruit TE MS8607 PHT Sensor Overviewに書かれています。

 ライブラリを導入します。メニューのツールから、「ライブラリを管理」を選び、検索欄にMS8607を入力します。見つけてきたAdafruit MS8607のインストールをクリックします。

 同時にサンプル・スケッチも導入されます。

 メニューのファイルからサンプルの入っているスケッチ例を選択します。そこから、Adafruit MS8607 - sensor_testを選択します。

 実行中の様子です。

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