Arduino Nano R4の活用 ② 基本!LEDを点滅

 Arduino Nano R4をソルダーレス・ブレッドボードにさし、LEDの点滅の実験をします。

 この連載では、IDEのインストールは省略します。初めての方は、下記のWebページからダウンロードしてインストールしてください。

   Downloading and installing the Arduino IDE 2

環境

  • Arduino IDE;2.3.5
  • Windows11;24H2
  • Arduino Nano R4 1.5.1 PCはマザーボードのUSBポートから直接つなぐ。

使用するパーツ

マイコン・ボードの消費電力

 5VとGND端子に実験用電源をつなぎ、消費電流を測りました。

 USBをPCとつないだときの5V端子の電圧は4.85Vでした。+3V3端子は3.33Vでした。

 VIN端子に12.0Vを入力したときの5V端子は5.08Vでした。その時の電流は15~17mAでした。変動しているのはLEDが点滅しているからです。5.08*15=76mWでした。

 Arduino UNO R3の消費電力は250mWなので、Arduino Nano R4は省電力といえます。

●Lチカ(内蔵LED)

 スケッチ例から01.BasicsにあるBlinkを選択し、スケッチは変更せず、コンパイルします。

  ボード上に実装されていたLED_BUILTINのLED(黄色)が点滅を始めました。

 スケッチBlink.inoの中に書かれた、LED_BUILTINLEDRに変更します。3か所あります。

 コンパイルします。

 ボード上に実装されていたRGB LEDのLEDR(赤色)が点滅を始めました。RGB LEDは、三つの色のLEDが一つのパッケージに封入されています。LEDRLEDGにすれば緑色LEDRLEDBにすれば青色が点滅します。

 RGB LEDはスケッチ上は独立しているので、LEDR、LEDB、LEDGを同時に点滅もできます。

 下記のスケッチをコンパイルします。

 RGB LEDが白色で点滅しました。

void setup() {
  // initialize digital pin LED_BUILTIN as an output.
  pinMode(LEDR, OUTPUT);
  pinMode(LEDG, OUTPUT);
  pinMode(LEDB, OUTPUT);
}

// the loop function runs over and over again forever
void loop() {
  digitalWrite(LEDR, HIGH);  // turn the LED on (HIGH is the voltage level)
  digitalWrite(LEDG, HIGH);
  digitalWrite(LEDB, HIGH);
  delay(1000);                      // wait for a second
  digitalWrite(LEDR, LOW);   // turn the LED off by making the voltage LOW
  digitalWrite(LEDG, LOW);
  digitalWrite(LEDB, LOW);
  delay(1000);                      // wait for a second
}

Lチカ(外付けLED)

 スケッチ例から01.BasicsにあるBlinkを選択し、LED_BUILTINA7に変更します。3か所あります。

 A7端子にLEDと抵抗をつなぎます。LEDは青色を使います。抵抗は3.3Ω 1/4Wです。

 LEDには極性があります。砲弾型の場合、足の長いほうがA(アノード)、短いほうがK(カソード)です。カソードが電位の低いほうにつながります。

 抵抗値は、LEDに流す電流値から計算をしますが、適当に3.3kΩに決めました。なぜ適当なのかは、理由があります。20年ほど前は、ある程度の明るさを求めると、10~20mAの電流を流すことが多かったです。最近は効率が上がって、1mAも流すと十分明るく光っています。電流と明るさの関係は、製品によって大きく異なりますし、その関係がデータシートが入手できなくてわからないこともあります。

 計算してみます。

 電源電圧は5Vです。青色のLEDの順方向電圧Vfは3Vです。直列に入っている抵抗の両端には5-3=2Vの電圧がかかります。オームの法則から、I=2/3.3k=0.6mAの電流が流れます。

  R1とLED1は入れ替わっていてもかまいません。

 コンパイルしました。

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Arduino Nano R4の活用 ① Arduino Nano R4のスペック