STEMMAで広がるArduinoの世界⑭Step1 気圧センサLPS25HB
STMicroelectronics社のLPS25HBは、温度と気圧が出力されるMEMSセンサです。
IC自体が3.3V電源で使うデバイスのため、5V->3.3VのレギュレータとI2Cの信号レベル変換回路が入っています。Arduino UNOのような5Vで動作するボードでも正しく動作します。SDA/SCL信号のプルアップ抵抗は10kΩが入っています。
●Adafruitのブレークアウト・ボード
STEMMA QT(JST SH 4ピン)コネクタは2か所に装着されていて、どちらにつないでもかまいません。このコネクタを使ってI2Cで制御する場合、特に、ジャンパ線をつなぐなどは不要です。
Adafruit LPS25 and LPS22 Barometric Pressure and Temperature Sensors
●気圧センサLPS25HBのおもなスペック
- 動作電圧 3.3V(デバイスは1.7~3.6 V)
- 測定範囲 260~1260hPa
- 確度 ±0.1hPa(25℃)、±1hPa(0~80℃)
- インターフェース SPI、I2C。I2C用プルアップ抵抗は実装
- スレーブ・アドレス 0x5d。SDOピンの設定で0x5cも設定できる
ボッシュのBMP280とよく似ています。比較します。
温度 | 気圧 | STEMMA QTボード参考価格[ドル] | |
---|---|---|---|
LPS25HB | 0~80℃ 確度 ±1℃ |
260~1260hPa 確度 ±0.1hPa(25℃) |
5.95 |
BMP280 | -40~+85℃ 分解能0.01℃ |
300~1100hPa、確度±1hPa、分解能0.12hPa | 9.95 |
ライブラリを利用できる場合は、使い勝手は同じです。ライブラリが存在しない環境だと、LPS25HBのプログラムは少ないコーディングで済みます。
●使用環境
- Arduino UNO R3
- Arduino IDE 1.8.13
- Windows10 20H2
●接続
電源は5V を使いました。Arduino UNO R3のI2Cは、専用のSCLとSDA端子がありますが、SCLはA5に、SDAはA4につながっています。どちら側につないでもかまいません。白色のリード線は見えないので、黄色で配線図を描きました。
●スケッチ
利用手順は、Adafruit LPS25 and LPS22 Barometric Pressure and Temperature Sensors Overviewに書かれています。
ライブラリを導入します。メニューのツールから、「ライブラリを管理」を選び、検索欄にLPS25を入力します。見つけてきたAdafruit LPS2Xのインストールをクリックします。
同時にサンプル・スケッチも導入されます。
メニューのファイルからサンプルの入っているスケッチ例を選択します。そこから、Adafruit LPS2X - Adafruit_lps25_testを選択します。
実行中の様子です。