STEMMAで広がるArduinoの世界⑮Step1 気圧センサBMP280

 ボッシュ社のBMP280は、温度と気圧が出力されるMEMSセンサです。BMP085 / BMP180 / BMP183のアップグレード版とのことです。

 IC自体が3.3V電源で使うデバイスのため、5V->3.3VのレギュレータとI2Cの信号レベル変換回路が入っています。Arduino UNOのような5Vで動作するボードでも正しく動作します。SDA/SCL信号のプルアップ抵抗は10kΩが入っています。

Adafruitのブレークアウト・ボード

 STEMMA QT(JST SH 4ピン)コネクタは2か所に装着されていて、どちらにつないでもかまいません。このコネクタを使ってI2Cで制御する場合、特に、ジャンパ線をつなぐなどは不要です。


   Adafruit BMP280 Barometric Pressure + Temperature Sensor Breakout 

気圧センサBMP280のおもなスペック

  データシート

  • 動作電圧 3.3V(デバイスは1.71~3.6 V)
  • 測定範囲 300~1100hPa
  • 確度 ±0.12hPa(±1m)
  • インターフェース SPI(最大10MHz)、I2C(最大3.4MHz)。I2C用プルアップ抵抗は実装
  • スレーブ・アドレス 0x5d。SDOピンの設定で0x5cも設定できる

 STMicroelectronics社のLPS25HBとよく似ています。比較します。

  温度 気圧 STEMMA QTボード参考価格[ドル]
LPS25HB 0~80℃
確度 ±1℃
260~1260hPa
確度 ±0.1hPa(25℃)
5.95
BMP280 -40~+85℃
分解能0.01℃
300~1100hPa、確度±1hPa、分解能0.12hPa 9.95

 ライブラリを利用できる場合は、使い勝手は同じです。

環境

  • Arduino UNO R3
  • Arduino IDE 1.8.13
  • Windows10 20H2

接続

 電源は5V を使いました。Arduino UNO R3のI2Cは、専用のSCLとSDA端子がありますが、SCLはA5に、SDAはA4につながっています。どちら側につないでもかまいません。白色のリード線は見えないので、黄色で配線図を描きました。

スケッチ

 利用手順は、Adafruit BMP280 Barometric Pressure + Temperature Sensor Breakout Overviewに書かれています。

 ライブラリを導入します。メニューのツールから、「ライブラリを管理」を選び、検索欄にBMP280を入力します。見つけてきたAdafruit BMP280 Libraryのインストールをクリックします。

 同時にサンプル・スケッチも導入されます。

 メニューのファイルからサンプルの入っているスケッチ例を選択します。そこから、Adafruit BMP280 Library- bmp280testを選択します。

 実行中の様子です。

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