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初心者が知っておきたいラグ板

部品を取り付けるときに便利

 代表的なのは、次に示す普通のラグ板と平ラグ板です。茶色いのが絶縁材のベークライトです。

 普通のラグ板(縦型)は、ビスで金属製のシャーシ(ケース)に取り付けるとアース(グラウンド)になるので、配線するときに都合がよいです。

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 一回り小さい形状のミニ・タイプもあります。

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 リード付き部品は、次のような手順で取り付けますが、決まった方法はないようです。ただし、絶縁体であるベーク板を止めている部分(はとめ)には、はんだを流さないほうがよいという注意を書いた雑誌を読んだことがあります。

 次の例は、扱う電力が大きいときに使われるセメント抵抗を取り付けているところです。発熱するので、ほかのパーツからは離しておきたいので、ラグ板を利用します。

 最初は、左のように、セメント抵抗のリード線を差し込み、次に、右のようにラジオ・ペンチでぐるっと回してからげます。実際は、もう少ししっかりとからげ、はんだを流します。一度にはんだを流すと、穴がふさがります。配線用のリード線を通すためにも、最初は、はんだは少なめにしておきます。

 はんだ付けは、電気的な導通のために行います。抵抗は重量があるので、しっかりと固定するために機械的強度は、からげることで得ます。

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 からげたところを拡大したのが次の写真です。からげてはんだを流すと、失敗に気が付いて外すのはとても大変です。なので、試作時は、リード線を90度ぐらいまげて、後で外しやすくすることもあります。

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同じく部品を取り付けるのに便利なパーツ

 真空管アンプに見られるラグ板です。高価です。

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 カスタムで作るパーツもあります。

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 最近よく見るパーツですが、長時間はんだ付けをしていると、プラスチック部分が溶けます。

 サトーパーツ 黒ラグ という商品名です。

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 平ラグにも、次のようなタイプがebayで購入できます。

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 真空管アンプで使われている例です。

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 平ラグは、量産を行うときに生産効率を上げるために使われたようです。次に示す写真は、1945年にイギリスのLEAK社から発売されたPoint Oneといわれるプリアンプの改良型Plusの中身です。

 電解コンデンサは劣化していたので、交換してあります。温度は65℃と表記されていました。現在は、85℃もしくは105℃の製品が入手できます。寿命は長くなりましたが、電子部品の中では長持ちのしない部品です。

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