あると便利な熱収縮チューブ
■むき出し部分を保護するのに
はんだ付けしたむき出し部分は、そのままにしておくと、
- ショートすることがある
- 何度か曲げると折れる
という事態を避けるために、熱収縮チューブを使います。ヒシチューブ、スミチューブなどが入手しやすいです。ビニール・テープでも同じように保護できますが、細かな部分はカバーしきれません。
●利用例
◆全体を覆ってしまう使い方
◆同軸ケーブルやシールド線の末端処理
●収縮するのは直径方向
熱を加えると、直径方向に収縮します。低温タイプは80℃、一般的な製品は120℃ぐらいから収縮を始めます。直径方向の収縮率は2:1が多く、3:1もあります。
電子部品を販売している店頭ではスペックがわからないことがあるので、カバーしたいものより2割から3割太いケーブルがあると作業がしやすいです。電子工作ではどんな状況で使うかわからないので、
- いろいろな直径
- 赤色と黒色、それ以外
の熱収縮チューブを用意したいです。透明というのもおしゃれです。
赤色と黒色はよく使います。
●作業手順
- 適当な長さに切る
- <重要>はんだ付けをする前に通しておく
- はんだ付けをする。飛び出たところがあれば、ならしておく
- 熱収縮チューブをはんだ付けの部分に移動
- ヒートガンがあればそれで熱する。なければ、はんだゴテを近づける
ヒートガンはヘアードライヤの高温版です。作業性はよいのですが使用頻度を考えると高価です。熱収縮チューブの耐熱性は高いので、はんだゴテが少しくらい接触しても溶けません。
一般のヘアードライヤは吹き出す熱風の温度(実測78℃)が低いので、収縮しません。空気の吸い込み口を手のひらで一時的にふさいで高温にするという方法がありますが、たいへん危険です。絶対にやらないでください。
◆シールド線の末端処理の失敗例
ケーブルに熱収縮チューブを先に通さなかったので、シールド網の分岐部分をカバーできなかった。
うまくいった例(ミノムシクリップを同色にしたのは失敗)
(2016/09/07 加筆) 安価になっているヒートガン
120℃ぐらいから収縮する高温タイプの熱収縮チューブは、ヒートガンがあれば、あっという間に高温の空気を吹き付けられるので、作業性が向上します。しかし、使用頻度を考えると価格が5千円以上するので購入を躊躇していました。
黄色い色をしたヒートガンが2千円前後で販売されています。相当高温になるので、熱収縮チューブにはLOWのスイッチを使って熱風を吹き付けます。
バックグラウンド
少しだけ使うことの多い電子工作では、短いものでも直径や色の種類が多いほうが便利です。
最初の写真は20cmほどに切りそろえ、5種類ほどの直径をまとめたパッケージを購入しました。秋葉原の電気街出口を出てすぐ、ガード下の電機店の店頭です。一般のお店では1m単位ぐらいの長さで販売しています。なのですぐに足らなくなると思ったのですが、ダンボール箱に入れて整理するのにもちょうどよい長さで重宝しています。
次の写真のセットものはアマゾンで購入しました。1本が約8cmと短いですが、種類が多いです。
日本国内で黒色が販売されていることが多いです。ebayでは透明も入手できます(写真 上)。Free international shippingと書かれているのは、送料無料です。www.ebay.com 支払いはpaypalを使います。通常約2週間で届きます。