作りながら学ぶArduino+=電子工作入門

　連載のSTEP1はとてもコンパクトなマイコン・ボードTrinket M0を、STEP2はArduino MEGAと大きさが同じGrand Central M4 Expressを利用しました。STEP3はAdafruit Metro M4 Express AirLift (WiFi)を利用しました。大きさはArduino UNOと同じです。
　STEP4では、いろいろなセンサを搭載したAdafruit Feather nRF52840 Sense（別の名称；Feather Bluefruit Sense）を利用します。BLE（技適のコードがモジュール上に刻印されている）が利用できるボードです。同じBLEのモジュールが搭載されているのがAdafruit Feather nRF52840です。

　STEP5では、Raspberry Pi Pico（RP2040）を利用しました。STEP6では、Raspberry Pi Pico（RP2040）といくつかのセンサを搭載したNano RP2040 Connectを利用しました。CircuitPythonのバージョンは、現時点の最新7.0.0をインストールします。

　今回STEP7で利用するマイコン・ボードはXIAO RP2040です。前回のRaspberry Pi Pico（RP2040）と同じCPUですが、コンパクトです。

●XIAO RP2040のおもなスペック

• 電源電圧　3.3V
• CPU　Raspberry Pi RP2040（Cortex-M0+ ×2）
• メモリ　SRAM；264Kバイト、外付けフラッシュROM；2Mバイト
  
• LED　Power、3色UserLED、RGB LED
• I/O　ディジタル；11本、アナログ；4本、PWM対応；11本
  
• RF　なし
• I2Cピン　D4；SDA、D5；SCL
• SPIピン　（CS；D7）、クロック；SCK；D8、MOSI；D10、MISO；D9
• UARTピン　TX；D6、RX；D7
• 外形　 20×17.5×3.5mm
• ボタン　リセット・ボタン、ブート・ボタン
• USB　Type-C

●XIAO RP2040のピン配置

●環境

• XIAO RP2040
• CircuitPython 7.2.0-alpha.1
•  libフォルダ 空
• Windows10 21H2
• エディタMu 1.1.0 beta.6

●Circuitpythonバージョン7.2.0-alpha.1を利用

　Circuitpythonの最新版を利用するために、二つのファイルをダウンロードして、インストールします。

STEP1　下記のサイトからこのボードにあったUF2のファイルをダウンロードします。下記のサイトのひとつ前のページはhttps://github.com/adafruit/circuitpython/tagsです。ここに最新版のリンクがあります。

　　https://github.com/adafruit/circuitpython/releases/tag/7.1.1

　 downloads pageをクリックします。

　検索欄にXIAO RP2040と入れます。見つけてきたSeeeduino XIAO RP2040をクリックします。

　CircuitPython 7.2.0-alpha.1のUF2ファイルをダウンロードします。

　XIAO RP2040ボードをPCとUSBケーブルで接続します。エクスプローラでPCを開いておきます。マイコン・ボード上にあるリセット・ボタンを押し、押したままブート・ボタンを押して離し、最後にリセット・ボタンを離します。RPI-PR2というドライブがマウントされます。

　ここへ、ダウンロードしたadafruit-circuitpython-seeeduino_xiao_rp2040-ja-7.2.0-alpha.1.uf2をドロップします。コピーが終わると、エクスプローラ上ではCIRCITPY(X:)ドライブに変わります。中身は次のようになっています。

　libフォルダの中身は空っぽです。必要に応じて追加します。code.pyにプログラムを保存すると、リセット後に自動で実行されます。

STEP2　最新のライブラリlibとexampleをダウンロードします。

　　https://github.com/adafruit/Adafruit_CircuitPython_Bundle/tags

の一番上にあるリリースをクリックします。

　　January 19, 2022 auto-release

　7.xとファイル名に書かれたzipファイルをダウンロードします。ダブルクリックします。examples、lib、requirementsの三つのフォルダをPCにコピーします（途中で解凍される）。

　examplesはCircuitPythonのサンプル・プログラム、libは主にAdafruitのライブラリ類、requirementsは、Aというライブラリを使うとき、Aだけで動く場合はよいのですが、X、Y、Zのライブラリも同時に必要なときの情報が書かれています。

　ライブラリは、必要なものだけをXIAO RP2040ボードのlibフォルダにコピーします。全部コピーしようとすると、途中で満杯になります。

●エディタはMuを使う

　中途半端なバージョンですが、執筆時点では1.1.0 beta.6でした。ダウンロードしたファイルをインストールします。最初少し時間がかかりますが、モード設定の画面が出ます。CircuitPython を選択します（ボードがつながっていれば自動認識する）。

●初めてのプログラム

　I2Cバスのスキャナを動かします。外部にI2Cバスのデバイスを接続するには、D4；SDA、D5；SCLと電源（3.3VとGND）です。気圧センサのAdafruit LPS22HBボードをつなぎました。

　プログラムを書いたら、保存します。code.pyに上書きします。

from board import *
from busio import I2C
i2c = I2C(SCL,SDA)

while not i2c.try_lock():
    pass

print([hex(i) for i in i2c.scan()])

　実行します。0x5dを見つけてきました。