実験 リレーをON/OFF その2 正論理
■リレーは電子工作に便利
マイコンは5Vや3.3Vで利用します。高い電圧の12Vや交流AC100Vを扱うには、機械的にON/OFFできるリレーを使うのが便利です。半導体デバイスを使うのに比べてON/OFFのスピードや回数に制限があります。
●市販のリレーにはドライブ回路が入っている
トランシスタでドライブする回路が入ったモジュールをアマゾンで購入しました。 負論理で使いにくいことがわかりました。
同じくアマゾンで、正論理のリレー・モジュールを購入しました。高レベル トリガー と書かれています。
内部の回路は次のようだと思われます。
●電源が12VのときにONする電圧
前回のリレー・モジュールは5Vでした。正論理で動作する5Vのモジュールが見つからなかったので、12Vを購入しました。Vcc端子に12Vをつなぎ、信号を0Vから徐々に上げていき、リレーがONする電圧を測りました。
- ONになる電圧 1.00VでリレーがON。緑色のLEDは0.78Vで点灯始める。
- OFFになる電圧 0.78VでOFF
Vcc=9Vにして同様に測りました。
- ONになる電圧 1.06VでリレーがON
- OFFになる電圧 0.76VでOFF
Vcc=5Vにして同様に測りました。
緑色LEDは電圧を上げると光りますが、リレーはONになりませんでした。
●Arduinoで実験
では具体的に実験してみましょう。
目標;電源を入れる前はモータは回っていない。マイコンの電源を入れてもモータは回らない。信号をONしたときだけモータは回る。 |
Arduino IDE 1.8.1を使っています。Arduino UNOをつなぎ、サンプル・スケッチのBlinkをロードします。LEDの接続しているポートを2に変更します。時間を1000=1秒から3000に変更します。1秒だと、電圧が正確に読み取れなかったからです。
12Vのリレーなので、Vccは実験用電源に、INはArduinoの2番ピンにつなぎました。電源電圧を12Vにしました。
モータの電源をONにしても、リレーはNO端子につながっているので、回転しません。
ArduinoにPCからUSBケーブルをつないで、動作する状態にします。モータが回転しません!プログラムはまだ動いていません。
プログラムの書き込みが終わりプログラムが動くと、リレーが3秒ごとにカチという音を立て、モータがそれに合わせて回転と停止を繰り返します。回転するときは、緑色のLEDが点灯します。
LOWを出力するところをコメントアウトして、実行します。緑色のLEDは点灯し、モータはずっと回転します。
LOWを出力するところのコメントアウトを外し、HIGHを出力する行をコメントアウトして、実行します。緑色のLEDは消灯し、モータは回転しません。
したがって、HIGHでリレーがONになることがわかります。
モータ・モジュールをArduinoの2から13番ピンのいずれかをつないで制御するときには、モータの電源は最初から入れた状態でもモータが勝手に回わりません。Arduinoの電源を入れてもHIGHの信号を出さない限りモータは回りません。したがって、当初の目標を達することができました。