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ループ・ゲインの測定 (1) 測定の準備

 アナログ・デバイセズのアナログ・ダイアログ記事の中に「ADALM2000:ループ・ゲインの測定」があります。内容に従って実験をします。

 ループ・ゲインは、OPアンプの反転増幅回路で測ります。

 測定は、Analog Discovery 2を使います。発振器W1は回路にそのままつなげられないので、トランスを利用します。ミニサーキットヨコハマ(株)からT1-6T-KK81+を3160円で入手しました。

絶縁トランスT1-6T-KK81+のおもなスペック

  • 巻き線比 1:1
  • 帯域  0.015~300 MHz(-3dB)
  • 直流 30mA
  • RF電力 0.25W

  ピン配置と内部接続です。

反転増幅

 OPアンプを使った反転増幅器の利得は、次のように計算できます。

R1=R2=1kΩ

 利得=R2/R1=1倍=20log(1) = 0dB

R1=1k、R2=10kΩ

 利得=R2/R1=10倍=20log(10) = 20dB

接続

 トランスは対称だと思われるので、配線の都合でPrimaryとSecondaryは逆につないでいます。回路に影響を少なくするために低い値を選んで挿入する抵抗R3は10Ωです。ドライブする側にも同じ値R4=10Ωを入れていますが、Analog Discovery 2の発振器出力W1では駆動できないので、R5=100Ωを入れ、負荷抵抗値を上げてドライブしやすくしています。

Analog Discovery 2の設定

<電源>Suppliesは、V+=+5VとV-=-5Vを出力します。

 利得0dBの測定です。

●LM358

●NJM4580DD

●AD827

(参考資料)

(1) ローム、周波数特性分析器(FRA)による位相余裕測定方法

(2) 石川工業高等専門学校ナイキストの安定判別法

(3) Frederik Dostal、電源制御ループの周波数特性を測る (2/2)

連載 ループ・ゲインの測定

(1) 測定の準備

(2) 位相の変化を見る