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ハンディ・テスタMT8208 ① スペックとオシロ表示

 一見普通のハンディ・テスタですが、Rボタンを2秒押すと、オシロスコープの画面になります。帯域は1MHz、2.5Mspsです。写真は、ラズパイの3.3Vの電圧を測っているところです。通常の1999表示テスタだと3.29Vなので、1桁多い表示になります。

 製品は、Banggood扱いの「MUSTOOL MT8208 HDインテリジェントグラフィカルデジタルオシロスコープマルチメーター」で、レビュー用に商品の提供を受けました。

MUSTOOL MT8208 HD:https://ban.ggood.vip/WzHS
コード:BGJPiio021(1/31迄)
適用価格:$47.99
 

MT8208のおもなスペック

  • 形状 83×160×32mm
  • 重さ 約195g (電池含まず)
  • 電源 単3電池 3本(製品には含まれていない。マンガン電池を購入)
  • 消費電流 動作時;約65mA、スリープ時;35uA
  • 入力インピーダンス 10MΩ

 マルチメータの仕様 英語のマニュアル

項目 レンジなど 確度
DC電圧 400mV、4V / 40V / 400 / 1000V ±(1.5%rdg + 10dgt)/1000V
AC電圧 400mV / 4V / 40V / 400 / 750V 50Hz ~1kHz
±(2.0%rdg + 10dgt)
DC電流 40mA / 400mA、4A / 10A ±(1.2%rdg + 10dgt)
AC電流 40mA / 400mA、4A / 10A 50Hz~5kHz
±(1.5%rdg + 10dgt)
抵抗 400.0Ω〜40.00MΩ ±(1.0%rdg + 5dgt)
キャパシタンス 51.2nF/512nF/5.12μF/51.2μF
100μF
±(3.0%rdg + 10dgt)
周波数 5Hz 〜5MHz ±(1.0%rdg + 5dgt)
デューティ・サイクル 0.1%〜99.9% 1.0%rdg + 5dgt
ダイオード・テスト 電圧は約5V、テスト電流は約1.5mA  
導通テスト 判定抵抗約50Ω以下でビープ  

  • ヒューズの仕様 500mA / 250V、10A / 250V
  • ディスプレイ 320×240ドット 約2.4インチ
  • 使用時間 約5時間弱
  • ストレージ 100データ/ 10波形
  • オート・シャットダウン時間 15分

交流電圧の周波数上限

 発振器で100mVの正弦波を出し、1/2 6桁のDMMと比較しました。

Agilent 33120A  岩通 VOAC7602 [Vac] MT8208 [Vac]
1kHz 100mVp-p 2.020 2.087
10kHz 2.016 2.084
20kHz 2.049 2.133
50kHz 2.092 2.181
100kHz 2.113 2.167
200kHz 2.114 1.759

 波形を、デューティ50%の方形波に変更しました。

33120A  岩通 VOAC7602 [Vac] MT8208 [Vac]
1kHz 100mVp-p 2.033 20.97
10kHz 2.023 2.091
20kHz 2.052 2.136
50kHz 2.097 2.185
100kHz 2.112 2.166
200kHz 2.114 1.759

 少し高めに出ていますが、正弦波、正弦波以外でも100kHzぐらいまでは正しい表示ができているようです。

 ファンクションを切り替えるロータリ・スイッチの操作感は硬めです。

オシロスコープの表示

 発振器で、1Vp-pの1kHzの正弦波を出しMT8208の入力につなぎました。レンジはDC電圧です。

 Rボタンを2秒押した直後の状態です。

 F1(TIME)キーを押し、>を2回押して周波数を変更しました。

 EXITで戻ります。F2を押すと信号レベルを変更できます。

 X1/X3は1V系と3V系の変更ができます。X10は押すたびにレンジが上がります。上限まで達すると、最下位のレンジになります。

 オフセットがついているようなのですが、修正の方法がわかりませんでした。

周波数を上げる

 10kHzです。

  100kHzです。崩れてはいますが、十分方形波であることを認識できます。

連載 ハンディ・テスタMT8208

(1) スペックとオシロ表示

(2) I2Cバスを見る